岩手県二戸市産ヤマブドウを素材に滋賀県高島市に伝承される伝統的酢醸造技術によるヤマブドウ酢の試作(岩手県二戸市)

地域間の宝のコラボレーションによる新たな宝の創出モデルづくり

本プロジェクトは、岩手県二戸市のヤマブドウと、滋賀県高島市の伝統的酢醸造技術を結びつけ、ヤマブドウ酢という現代に適合した新たな“宝”の創出をめざします。エコツーリズム振興において物産開発は重要な一分野です。
本企画では、試作品作成を進めつつ、本格生産の方途、また販売方法等についても下記の事業主体の協力の下に検討を進め、物産の定番としての地位を獲得するための努力を行います。これによって、現在、過剰となっている二戸市のヤマブドウの利用と二戸産ヤマブドウの普及、および両地域における販売による経済への寄与に貢献します。また、本企画を通じて、地域間交流による新たな宝の創出のモデルづくりに寄与する経験と知見を得ることも合わせて意図しています。

【企画の協働主体】
・岩手県二戸市:ふるさと振興株式会社、二戸市地域振興課
・滋賀県高島市:淡海酢有限会社、高島市商工会女性部ブランド研究会

二戸市ふるさと振興(株)が素材であるヤマブドウを提供します。ヤマブドウは二戸市の山野に自生し、これをもとに品種改良を行って栽培をすすめ、一定度の量産が可能になっています。すでにジュースやワインなどを商品化していますが、これを素材とする新たな物産開発が求められています。
醸造は、高島市の淡海酢(有)があたります。同社は400年続く老舗であり、酒を原料とする伝統的な醸造法による酢を製造するとともに、この技術を生かし、果物等を素材とする新しい酢も製造、高島市産のアドベリーを使用した酢も製品化しています。

【本企画の担当・責任者】
真板昭夫(JES理事、京都嵯峨芸術大学教授)

【進捗状況】
2012年秋に二戸市で収穫されたヤマブドウをもとに、ついに「ヤマブドウ酢」の試作第1号ができあがりました! 二戸市のヤマブドウと、高島市の伝統的酢醸造技術を組み合わせたこのヤマブドウ酢、3段階の甘さでつくられた試作が日本エコツーリズム協会事務局に届きました。

100mlずつはいったヤマブドウ酢。A,B,Cの3段階の甘さで作られています。
それぞれをカップに分けて試飲。「飲みやすさ」「酸っぱさ」などを比較し、アンケート用紙に記入していきました。今回の試作は第1号。この後も検討を重ね、よりよいものを作っていく予定です。(2013年1月17日)
2012年秋、岩手県二戸市でのヤマブドウ収穫の様子。現在、ヤマブドウ酢の試作が滋賀県 高島市の酢醸造会社、淡海酢有限会社で進められています。そろそろ試作品が完成す る予定で、今月中旬に淡海酢さんと高島市商工会女性部の方々、二戸市地域振興課と で検討会を行います。
(2012年12月10日)