エコツーリズムの推進によるSDGsの達成

SDGsへの取り組み

全国エコツーリズム大会

1998年から始まったNPO法人日本エコツーリズム協会(以下JES)の前身エコツーリズム推進協議会(初代会長 兼高かおる氏)から続いている大会です。当初は業界関係者や官公庁にエコツーリズムへの理解を深めるために行われていましたが、数年前から大会の目標は自然への配慮と併せて、大会以降の集客に軸足を移しています。大会を機に地域の合意形成を図り、積極的にその地の魅力を前面に押し、地域の利益をもたらすというものです。この変化を学ぼうとする自治体からの参加が増えています。分科会のテーマの設定はどれも実践的です。

SDGs
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後進が目指しやすい目標となる事業とすべく、先輩 事業者や成功事業者からどうすれば良いかに対するヒントとなる内容となりました。例えば、同一地域におけるガイドの収入格差の是正について議論を交わしたり、また、環境問題という大きい課題解決のため、自治体とタッグは必要不可欠になります。そこで、関係者に対して、問題認識を促したり、協力体制を築く方策を示したりしました。

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大会の最後では、人気のエコツアーのエクスカーションが用意されています。実際のツアーに参加することで、座学だけでなく、実地の体験を通してどうすればレベルの高いガイドとなるのか言葉と肌で感じてもらいました。

ガイド養成講習会

地方格差がありますが、考えている以上に大都市圏以外で地方に生活している人に職業の選択肢は僅少です。地方の田舎では、未だに事務仕事は女性がやるものという認識が深くあり、そこには給料格差も多く存在しています。そして、年収200万円程度やそれ以下の求人が多数見受けられます。しかし、選択肢のない地方の生活者は、それを選択するほかなく、貧困にあえいでいます。そこには、たとえ能力があっても、場がないため、人口の大都市圏への一極集中化につながっていると考えられます。

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我々が行っているガイド養成講習会は、全国の市町村の協力を得て、ガイドというやりがいと収入に夢の持てる職業の選択の機会を提供しています。従来の知床や屋久島のツアーとエコツーリズムのそれとの大きな差異はプロ中のプロのエコツーリズムガイドの存在です。エコツーリズムガイドの説明を介することで、見えないから宝が顕在化し感動を呼ぶのです。ガイド育成が地域の魅力の発見とリピーター化の誘発につながります。我々はそういう観点に立ち講習会を展開しています。

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エコツアー保険代理店事業

エコツアーを行っている会員に向けて行っている旅行保険事業です。エコツアーは自然をありのままに見せたり、体験させたりするツアーのため、従来型のツアーに比較してどうしてもその危険性が増すことになり、そこで、エコツアーを求めるお客様が安全安心してツアーに参加できるようにするため、ツアー参加者にもツアーを催行する事業者にも旅行保険は必須です。

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しかし、エコツアー事業者は一つ一つの事業規模が小さいため、保険会社ではなかなか食指を動かしにくい領域です。そこで、幣協会の理念とエコツーリズムの重要性に賛同いただいた、ジェイアイ傷害火災保険株式会社に2009年より引受人となってもらい、安価でエコツーリズムの形態に合致した保険事業を会員へ向けて展開し、毎年2桁の伸びを記録しています。
このことによって、他の安いだけの質の整っていないガイドとの差別化を図り、幣協会の理想とする質の高いガイド技術はもちろんのこと、参加したお客様に対して環境教育もでき、経済的に自立したガイドの増加に役立てるツールとなっています。

グッドエコツアー認証

エコツアーを行っている会員に向けて行っているツアーに対する認証事業になります。エコツアーを求めるお客様が安全に安心してツアーに参加できるよう、学識経験者等の第三者機関がエコツアーを審査し認証するものとなります。

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認証されたツアーに対しては、ロゴマークを配布し、ツアーの質向上を図るよう事業者に意識付けを行っています。
また、ツアーに付加価値をつけることによって、ツアーの価格面でも他のツアーとの差別化を図れるようにしています。

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インバウンドエコツアー手配事業

訪日客の中には雪か流氷そして、冬季に飛来してくる鳥類に興味を持つ人も多く、日本人の感覚からするとオフシーズンと諦めていた時期が魅力的な時期に変わり、そこに雇用と商機が生まれます。国が掲げている訪日外国人の目標である2020年に4000万人が見えてきたが、達成のあい路になりそうなのは東京、京都、大阪への集中化によるホテル不足です。

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解決策は時期の分散と訪問個所の分散です。地方へ欧米豪の人を誘導するのに大いに奏功するのが大自然の好きな欧米豪の人達の心に響くエコツーリズムです。インバウンドの手配にはある程度の語学力が必要です。しかし、すべての事業者様が語学に堪能なわけはありません。そこを仲介することによって、海外のB to Bのお客様に適切なツアーを提供することの仲介役に幣協会は従事しています。
また、海外から来るお客様には、日本に来たことがない方が大多数を占めるため、幣協会がマッチングすることによって、日本の自然に対して正しい知識と認識を得ることができ、顧客満足度も高めることができます。

エコツーリズム大賞

環境省と共催している事業で、今年で14回を数えます。1年に1度行われ、第三者機関によって選ばれる表彰事業です。審査対象は、エコツーリズム事業者、団体、自治体などから選ばれ、審査基準としては、地域の体験又は情報の良質さや資源の保全と持続可能性を地域の振興に寄与しているかなどが審査されます。
賞を受賞すると表彰状のほか賞金も授与され、大賞には、幣協会のHPにて特集ページを作成する権利なども与えられます。

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そしてすべての賞は環境大臣賞と認定されるため、受賞による波及効果も十分見込めるものとなっています。例を挙げると、この賞を受賞できたことによって、自治体からの支援の認可が降りたなど声を受賞団体から多数いただいています。そして、毎年応募案件の1/3が新規でエコツーリズムの広がりがうかがえます。

大賞受賞個所の中には受賞後も研鑽をかさね、大いなる進化を見せて、地域を引き続きけん引している個所もあるため、3年前から特別継続賞を設定して、その努力を大いに賞賛しています。

学生シンポジウム

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企画から実施まですべて学生が行うシンポジウムで、日本航空株式会社に協賛いただいている事業です。従来は東京開催でしたが、今年はエコツーリズムに熱心な滋賀県の理解を得て初めて地方開催となりました。この事業は、準備から開催にいたるまで、学生が主体となり行われています。また、基調講演に関しても学生が人物を選択し、打ち合わせを重ねて行っています。さらに、シンポジウムの発表者には、2つのパターンがあり、いくつかのブースに分かれ、ポスターセッションを行う発表者と、メイン会場で登壇する発表者がいます。登壇する発表者は、日本航空株式会社から協賛いただいた航空券を支給することによって、日本全国の留学生を含む様々な学生に広域なチャンスが与えられます。

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この事業は、大学等で学んだことを発表する機会を設けることにより、環境や観光を深く理解し、また、聴講者も専門の研究者から事業者、学生も多数参加することから活発な議論が交わされ、専門分野で議論する体験を学ぶことができます。
しかし、シンポジムも回を重ねるごとに知名度が上がり、たくさんの観光や環境に興味のある学生からの応募が多くなるにつれ、発表者になるためには、発表する内容を準備する学生が選び決めることからそのレベルが年々高度になってきています。そして、オブザーバーとして幣協会理事の研究者がつきますが、助言をするのみとなっています。このことから、発表する側、選ぶ側、相互に成長する環境の場を作っているといえると思います。

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さらに、2年生から参加し、4年生まで3回経験する学生もいて、その成果を見るのも楽しみです。そして、運営側の学生にもチームビルディングをはじめとする様々な将来に役立つ体験をすることができる事業となっています。